少数精鋭9名だから、1年目から「主語は自分」の仕事ができる
取材に応じてくれたのは、入社3年目の若手大工Aさんと、設計・現場管理を担う入社4年目のBさん。ともに20代で、東大阪の木造住宅やオフィスリノベーション、古民家再生まで幅広く担当しています。
共通して口にしたのは、「人数が少ないからこそ、1年目から“自分がやり切る”前提で任される」という言葉。図面を描くだけ・言われた通りに施工するだけではなく、工法の提案やコスト調整、職人との段取りまで一気通貫で関わるのが吉武工務店流です。
オフィスリノベ・木造住宅・古民家再生、若手が担った具体プロジェクト
Aさんが印象に残っているのは、東大阪の製造業オフィスのリノベーション。限られた予算の中で、「打合せスペースをもっと使いやすく」という要望に対し、造作カウンターと木製パーテーションを自ら提案し採用されました。
Bさんは、木造注文住宅での間取り提案と、奈良・御杖村の古民家再生を担当。古材をどう残し、どこを入れ替えるかを大工と議論しながら進めた経験が、「プレゼンだけの設計では得られないリアルな学び」になったと語ります。
ギャップは「任される速さ」と「大工・設計・営業の距離の近さ」
入社前、2人が想像していたのは「まずは雑務から」という世界。しかし現実は、基礎的な安全教育を終えた後は、現場の一部を任されるスピード感でした。
現場では、営業・設計・大工が毎朝の打合せで同じ図面を囲み、細かな納まりや工程をその場で決めていきます。分業でメールを回すのではなく、顔を合わせて意思決定するため、若手でも自分の意見を言わざるを得ない環境。この“距離の近さ”こそ、成長のギャップだといいます。
若手大工・設計担当の一日スケジュール
大工Aさんの平日は、7:30現場入り、8:00朝礼・段取り確認、午前は造作や下地施工、午後は仕上げや翌日の準備。17:00には現場片付けと進捗報告を行います。図面と実際の納まりを照らし合わせる時間も毎日確保。
設計Bさんは、9:00出社後メールチェックと工程確認、午前は図面・パース作成とお客様打合せ、午後は現場巡回で進行管理と職人との打合せが中心。夕方には見積りや仕様の整理を行い、「机仕事」と「現場」を行き来する一日です。
「成長を感じた瞬間」ベスト3
2人に聞いた“成長を感じた瞬間”は、次の3つでした。
1. 自分の提案が図面に残り、完成後にお客様から「ここが一番気に入っています」と言われたとき
2. 現場で職人から「この納まり、前よりよう考えてるやん」と一人前扱いされたとき
3. 工程・コスト・デザインの三つを自分で整理し、社内打合せでリードできたとき
どれも「受け身」ではなく「1番手として判断した経験」が核になっているのが印象的です。
入社前に身につけておくと活躍しやすいスキルと勉強法
専門知識以上に重要なのは、「素直に聞き、まずはやってみる姿勢」と2人は強調します。そのうえで役立ったのは、
・住宅や店舗の間取り図を見て、動線や使い勝手を自分なりに言語化する練習
・SNSや雑誌で好きな空間の写真を集め、「なぜ良いと感じるか」をメモする習慣
・高校数学レベルの寸法感覚や、簡単な手描きスケッチの練習
こうした土台があると、入社後の学びが格段に早くなると言います。