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職人だけじゃない!現代の家具メーカーで求められる5つの職種とキャリアパス|SWITCHをケーススタディに業界研究

キャリアパス , マーケティングとEC運営 , 受注生産ブランド , 家具業界の職種 , 自社一貫生産

2026.06.22

家具メーカーの仕事は「つくる人」だけでは完結しない

家具業界というと、工房で黙々と作業する職人を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、現代の家具メーカー、とくにカナタ製作所の「SWITCH」のように受注生産×自社一貫製造を行うブランドでは、複数の専門職が連携して一つの椅子やソファを世に送り出しています。製造に加え、商品企画、デザイン、マーケティング、EC運営、カスタマーサポートなどが有機的につながることで、「自分たちが本当に良いと思える家具」を必要な人に届ける仕組みが成り立っています。

1. 製造・家具職人:素材と向き合い、一点物の表情を引き出す

SWITCHの家具づくりの中心にいるのが、木工・張り・仕上げを担う職人たちです。ホワイトオークやウォールナットの節やひび割れ、児島デニムやオイルレザーの風合いを見極めながら、「あえて個性を残す」加工を行います。量産よりも手間と時間をかけるため、同じモデルでも一本一本の表情が異なります。受注生産の現場では、座り心地の硬さを左右で変える、キャスターを追加するといった細かなカスタムにも対応。図面だけでは表現しきれないニュアンスを、手仕事で形にしていくのがこの職種の醍醐味です。

2. 商品企画・デザイン:作り手の欲求から生まれるプロダクト

SWITCHでは、「こんなものを作りたい」という社長や専務のアイデアから商品企画が始まるケースが多く、作り手の感性を起点にした開発が文化として根づいています。社内の図面作成・試作を重ねながら、時には外部デザイナーや設計士とも協働し、既成概念に縛られない家具を提案します。例えば、顧客の手描きイラストをベースに椅子を形にしたカスタム事例では、企画・デザイン担当が用途やサイズ、強度条件を整理し、職人とすり合わせながら「要望を安全に実現できる形」に落とし込んでいきました。

3. マーケティング・EC運営:知る人ぞ知るブランドからの一歩目

良いものを作るだけでは、現代の市場では埋もれてしまいます。まだ知名度が高いとはいえないSWITCHにとって、SNSやECサイト、イベントを通じた認知拡大は重要なテーマです。マーケティング・EC運営の役割は、職人の実直な仕事や素材へのこだわりを、写真・コピー・ストーリーでわかりやすく伝えること。例えば、カスタム事例をSNSで紹介し、「受注生産だからこそできる柔軟な対応」を発信することで、共感するファンを少しずつ増やしていきます。また、オンラインショップでは、サイズ・張地・木部など多様な選択肢を誤解なく選んでもらう情報設計も欠かせません。

4. カスタマーサポート:長く使われる家具を支える「もう一つの現場」

SWITCHが大切にしているのが、「売って終わり」ではなく、メンテナンスまで含めた長いお付き合いです。椅子・ソファの張り替えや修理、部材交換の相談窓口となるのがカスタマーサポートの仕事。オンラインショップや直営店に寄せられる問い合わせに対し、使用状況や設置環境をヒアリングし、最適な対応を職人と一緒に検討します。クレーム対応だけでなく、「10年使ったソファをまた張り替えたい」といったポジティブな声に触れられるのも特徴。ユーザーの生の声を企画・製造側にフィードバックする役割も担っています。

5. 「作る×売る」をつなぐハイブリッドなキャリアパス

カナタ製作所では、製造と販売を切り離さず、「材料がある環境でものづくりをしながら、その品物をどう売るかまで考える」働き方が重視されています。例えば、もともと家具職人志望で入社し、現場で技術を身につけた後、ショールーム接客や商品開発にも関わるケースがあります。逆に、マーケティング担当が撮影や取材のために工場に入り、構造や加工工程を学ぶことも珍しくありません。こうした職種横断の経験によって、「どんなストーリーを伝えればお客様に届くのか」「どんな仕様なら修理しやすく長く使えるか」といった視点が磨かれていきます。

未経験から家具業界を目指す人のための5つの準備行動

未経験で家具業界に入りたい人は、入社前の準備で差をつけることができます。例えば、次のような行動はどの職種にも役立ちます。
・作品やスケッチ、写真をまとめた簡易ポートフォリオを用意する
・インスタグラムなどで家具ブランドや職人のアカウントをフォローし、素材や構造へのコメントをメモする
・展示会やイベントで「なぜこの素材を選んだのか」「メンテナンスはどう考えているか」など具体的な質問をしてみる
・自宅の家具をテーマに、使い勝手や改善アイデアをレポートにまとめてみる
・SWITCHのような受注生産ブランドのWebサイトを読み込み、世界観やカスタム事例を言語化しておく