「なんで大量生産しないの?」にSWITCHが出す答え
SWITCHは、あえて大量生産・低価格帯の土俵には乗っていません。受注生産と自社一貫製造を選んでいるのは、「自分たちが本当に欲しいと思える家具」だけを出したいから。売れ筋トレンドよりも、「これがSWITCHらしい」と言い切れるかどうかを基準に、ラインナップを決めています。結果として、感性の近い人に深く刺さるブランドに。知名度はまだ途上ですが、だからこそ“つくり方そのもの”からブランドを一緒につくる余白が、大きく残されています。
戦闘機の椅子から続く「実直なものづくり」のDNA
カナタ製作所の原点は、昭和初期の籐家具、そして戦闘機の椅子づくりにまでさかのぼります。「図面通りにつくる」だけでなく、「使う人の命や暮らしを支える」という緊張感の中で技術を磨いてきた歴史があります。その延長線上に、オリジナルブランドSWITCHが誕生しました。約100年のあいだに素材やデザインは変わっても、「実直に、ちゃんとしたものをつくる」というスタンスは一貫。効率よりも“誠実さ”を優先する文化が、今の現場にも息づいています。
受注生産×自社一貫製造が生む「余白」とクオリティ
SWITCHの家具は、ほぼすべての工程を自社で完結させる受注生産。図面・木工・張り・塗装・検品まで一気通貫なので、「ここを少し高く」「この椅子にキャスターを」など、細かなカスタムにも柔軟に対応できます。大量生産ラインでは弾かれてしまう「ニッチだけど、めちゃくちゃ良い」仕様も、社内で相談しながら形にできるのが強み。スピードは犠牲になりますが、そのぶん仕上がりの精度と、お客様との距離の近さは他社にはないレベルで保てます。
素材への「偏愛」から始まるプロダクトづくり
SWITCHの家具を見れば、まず素材へのこだわりに気づきます。生地には児島デニムや倉敷帆布、オイルレザー。木部にはホワイトオークやウォールナットを使い、節やひび割れなど「本来なら隠しがち」な個性も、あえて残して仕上げます。「傷ではなく、その木が生きてきた証」と捉える視点がベースにあるからです。こうした素材選びは、カタログ的な正解よりも、職人・デザイナー自身の「これ、たまらない」という感覚をかなり重視して行われています。
職人とデザイナーが一緒に悩む開発現場
新作は、社長や専務の「こんなの座りたい」「家にあったらワクワクする」から始まることが多く、そこに職人・デザイナーが合流していきます。図面を引いて試作をつくり、座り心地や強度、ディテールを現場でチェック。「座面はもう5mm薄く」「このステッチは目立たせたい」など、細かい議論とやり直しを繰り返して商品化へ。作り手の欲求と、売り手の視点を行き来しながら形にしていくプロセス自体が、このブランドに関わる面白さのコアと言えます。
「作り手の感性」をどう伝えるか:ポートフォリオ・志望動機のヒント
SWITCHに関心を持つ方は、自分の感性を仕事に反映させたいタイプが多いはずです。ポートフォリオでは、完成品の写真だけでなく、「なぜその素材・寸法・色を選んだか」を簡潔に添えると、作り手としての考え方が伝わります。また志望動機では、「大量生産ではなく受注生産に共感した理由」や、「SWITCHのどの商品に特に惹かれたか」を具体名で語ると良いでしょう。デザインだけでなく、「どう届け、どう使われるか」までイメージしている人ほど、相性は高いはずです。