「SWITCHらしさ」って何?社長が語るモノづくりの軸
社長いわく、カナタ製作所の軸は「自分たちが本当に作りたい家具だけをつくる」こと。流行や売れ筋よりも、「これが良いと思えるか」を基準に企画が始まります。だからこそ、表情豊かなホワイトオーク材やウォールナット材、児島デニムや倉敷帆布など、手間のかかる素材もあえて選ぶ。節やひび割れも「欠点」ではなく「個性」として活かす姿勢です。大量生産品と比較して優劣を語るのではなく、「感性の合う人に届けばいい」というスタンスが、“SWITCHらしさ”のベースになっています。
若手職人の本音:受注生産のプレッシャーとおもしろさ
若手職人が口をそろえて話すのは、「同じものをただ流す仕事ではない」という点。1点ずつ受注生産で、座面の硬さや張地、サイズの微調整など、細かなオーダーが入ります。「図面どおりに作る」だけでなく、「この要望ならこうした方が長く使えるのでは?」と考えながら手を動かす感覚に、難しさとやりがいが同居しているそうです。失敗すればそのままお客様の不満になるのでプレッシャーも大きい一方、「納品後の写真や感想を直接聞けるのは、量産工場では味わえない」と話していました。
販売スタッフが感じる、“知る人ぞ知る”ブランドの今
販売スタッフ目線でのカナタ製作所は、「知っている人はすごく好きで、まだ知られていない人が多いブランド」。店舗やオンラインでお客様と会話すると、「こんなに細かくカスタムできると思わなかった」「ずっと探していたイメージに近い」といった声が多い一方、来店数は決して多くはありません。そのため、SNSで製作風景や素材の話を発信したり、イベント・展示会へ積極的に出たりするのは、ここ数年で一気に力を入れ始めたところ。「今は、ブランドを一緒に育てていくフェーズにいる」とのことです。
あえて隠さない“リアル”:まだ整いきっていないところ
座談会であえて話題に出たのが「組織としては、まだ発展途上」という点です。現場の段取りや情報共有の仕組みは、今まさに改善している途中で、「正直、きれいに整った大企業の体制とは比べられない」と社長自身も認めています。だからこそ、一人ひとりの裁量が大きく、現場からの提案でルールや仕組みが変わることも珍しくありません。マニュアル完備の安心感より、「一緒に整えていく面白さ」に魅力を感じる人のほうが、フィットしやすい環境と言えます。
SNSとイベントで広げる「SWITCHファン」とのつながり
広報・販売チームが今、特に力を入れているのがSNSとイベントです。製作風景や職人のこだわり、木材の選び方などを発信すると、「この工程が見られて安心した」「作っている人の顔が見えるのが良い」といった反応が増えているとのこと。イベントでは、実際に座り心地を試してもらいながら、張り替えやメンテナンスの相談を受けることも。単発の売り切りではなく、「長く付き合う家具だから、長く付き合うお客様との関係をつくる」ことに、会社としても本腰を入れている最中です。
中の人に聞いてみた「SWITCHに合う人・合わない人」
座談会で共通していたのは、「手を動かすことが好きで、実直に続けられる人」が合うという意見。器用さや特別なセンスよりも、素材と向き合い、コツコツと工程を積み重ねる姿勢が重視されます。一方で、「決まった作業だけをしたい」「ルールがきちんと整った環境で働きたい」という人には、カナタ製作所の現在地は少しストレスかもしれません。新しい商品や売り方を一緒に考えたり、「こうしたらもっとお客様に伝わる」と試したりする余白を楽しめる人ほど、やりがいを感じやすい会社です。
見学のときに聞くと“中身がわかる”質問リスト
工場見学や面談の機会があれば、次のような質問を投げかけてみると、会社のリアルが見えやすくなります。
- 最近1〜2年で変えたルールや仕組みはありますか?
- 職人と販売で意見が割れたとき、どうやって決めていますか?
- 印象に残っているカスタムオーダーや修理の事例を教えてください。
- SNSやイベントで「これはうまくいった」と感じた取り組みは?
- 入社1年目が任されること、3年目になると任されることの違いは?
こうした具体的なやりとりから、「SWITCHらしさ」が自分の感覚と合うかどうか、より立体的にイメージできるはずです。