SWITCHのカスタムオーダー担当とはどんな仕事か
SWITCHのカスタムオーダー担当は、「既製品を売る人」ではなく、「お客様の理想を一緒に形にする伴走者」です。問い合わせの最初の窓口となり、仕様提案・社内調整・納品後フォローまで、一連の流れを俯瞰しながら進行します。ソファの座り心地を左右で変えたり、チェアにキャスターを追加したり、手描きイラストから新しい形を起こすなど、カスタムの幅は広めです。職人やデザイナーと密に連携しつつ、「実現できるか」と「ブランドらしさ」のバランスを判断する点も、この職種ならではの役割です。
問い合わせ対応からヒアリングまで:理想を言語化する
最初の仕事は、お客様の漠然としたイメージを引き出し、言葉と数字に落とし込むことです。メールや電話、店舗での相談からスタートし、次のような点を丁寧に確認します。
- 設置場所の広さ・周辺の家具との相性
- 使う人の体格・家族構成・ライフスタイル
- イメージに近い写真や手描きイラストの有無
- 予算感と納期
ここで重要なのは、専門用語よりも「座ったときどう感じたいか」「どんなシーンで使いたいか」といった、感覚的なニーズを聞き出すコミュニケーション力です。
仕様検討と職人との打ち合わせ:実現可能性を探る
ヒアリング内容をもとに、素材・構造・サイズなどの仕様を検討します。ソファなら、クッションの硬さを左右で変える構造が可能か、フレームはホワイトオークかウォールナットか、張地は児島デニムかオイルレザーかなど、候補を整理します。そのうえで工場の職人や設計担当と打ち合わせを行い、「強度は十分か」「メンテナンス性に問題はないか」「SWITCHらしい表情が出るか」を検証します。カスタム担当は、お客様の要望を守りつつ、長く安全に使える落としどころを一緒に探る役割を担います。
手描きイラストが家具になるまで:ある事例のストーリー
印象的な事例として、「子どもが描いた“雲のソファ”を形にしたい」という相談がありました。雲のような丸みのあるアウトラインと、家族でぎゅっと座れるサイズ感がポイントでした。カスタム担当はイラストをもとにラフスケッチと簡単な寸法案を作成し、職人とクッション構造や脚の納まりを検討。節やひび割れの表情が豊かなホワイトオークを脚部に採用し、座面にはやわらかな触り心地の倉敷帆布を選びました。図面とミニサンプルでお客様とイメージをすり合わせ、完成後は「子どもの絵がリビングの主役になった」と喜びの声をいただきました。
求められる力:コミュニケーション力とものづくり理解
この仕事で特に活きるのは、次の二つです。
- コミュニケーション力:要望を引き出すヒアリング、専門内容をかみ砕いて説明する力、社内外の調整力。
- ものづくり理解:木材・生地の特徴、強度や構造の基本、製作にかかる手間や時間への感度。
職人の世界の言葉と、お客様の日常の言葉。その両方を理解し、翻訳する「通訳」のような存在でもあります。完璧な専門知識より、「わからないことをきちんと確認しながら誠実に進める姿勢」が信頼につながります。
どんな人が向いているかと、未経験者におすすめの学び方
向いているのは、「人の話をじっくり聞くことが苦にならない人」「細部にこだわるのが好きな人」「完成まで責任を持って関わりたい人」です。未経験の場合は、次のような学び方が役立ちます。
- 家具店やショールームに足を運び、木材や張地を実際に触ってメモを取る
- 気になる家具の寸法を測り、簡単なスケッチをノートに描く練習をする
- 基本的な木材・布の種類と特徴を、本やメーカーサイトで調べてまとめる
こうした小さな積み重ねが、お客様のイメージを具体的な提案に変える土台になっていきます。